自賠責保険は整骨院で適用される？適切な補償を受けるために必要なことを解説

交通事故では、むちうちをはじめとして、さまざまな怪我や後遺症を負う可能性があります。

交通事故による怪我の治療は時間がかかるものも多く、整形外科や整骨院で適切に治療を受けることが必要です。

自動車による交通事故の場合には、自賠責保険を利用して治療費を請求できるため、然るべき対応を取ることで、自己負担を減らすことが可能です。

本記事では、自賠責保険についての概要や治療費の額、整骨院で自賠責保険を適用するための注意点について解説します。

自賠責保険について知りたい方、自賠責保険で整骨院に通院したい方は、ぜひ参考にしてください。

自賠責保険とは

自賠責保険とは、原動機付自転車を含むすべての自動車の加入が義務付けられた、交通事故被害者を救済するための保険制度です。

すべての自動車が自賠責保険に加入することが義務付けられているため、交通事故に遭った場合には、治療費等の金銭を受け取ることが可能です。

自賠責保険の給付金を受け取る流れとしては、下記の通りです。

詳しくは後述しますが、給付金を受け取るためには適切な手続きを行う必要があるため、必要書類等を確認しておくようにしましょう。

交通事故における自賠責保険の基本

交通事故の被害者になってしまい、怪我や後遺症がある場合には、加害者側の自賠責保険や任意保険に治療費や慰謝料を請求することになります。

交通事故被害者が、加害者から慰謝料を受け取ることができる基準として、下記の3つが挙げられます。

上記の3つの基準のどれかを適用して、治療費・慰謝料が決定される仕組みです。

被害者を救済するために設けられた制度ですが、3つの基準のなかで自賠責基準が最も受け取れる金額が小さいとされています。

自賠責保険は任意保険と違い、交通事故被害者を救うための最低限の保険です。任意保険のような手厚いサポートは受けられません。

また、自賠責基準が適用された場合に受け取れる慰謝料の計算式は下記の通りです。

自賠責の慰謝料＝4,300円×通院日数

つまり、交通事故によるむちうちで30日間毎日通院したと仮定すると、自賠責保険で受け取れる慰謝料は下記のようになります。

4,300×30＝129,000円

通院日数の考え方に関しては、通院期間と実際に通院した日数（の2倍）を比較して、少ない方が適用されることに注意しましょう。

なお、通院期間が長くても、実際に通院した日数の2倍の値よりも小さい場合には、通院期間で計算した慰謝料の満額は受け取れません。治療費や慰謝料を請求する際は、その点を留意した上で、請求するようにしましょう。

整骨院で自賠責保険を適用させるためのポイント

結論から言うと、整骨院の治療でも自賠責保険が適用されます。しかし、自賠責保険を使って整骨院で治療を受けるためには、下記のポイントに注意が必要です。

それぞれ詳しく解説します。

病院にも定期的に受診する

整骨院では診断書の発行ができません。

なぜなら、症状や経過から交通事故との因果関係を診断書で証明することは、医師にしかできないからです。

そのため、自賠責保険で治療を受けるためには、事故後すぐに整形外科で初診を受けたうえで、治療が必要であるとされる診断書が必要です。

また、自己判断で整形外科から整骨院に切り替えて治療してしまうと、後遺症が残ってしまった場合に発行される「後遺障害診断書」を受け取れません。

交通事故によって後遺症が残り、就業が難しくなってしまったり、日常生活に支障をきたしたりする場合には、相手方に求償することが可能です。

その際に、医師による「後遺障害診断書」が必要になるため、事故後も定期的に整形外科に通院するようにしましょう。

弁護士に相談しておく

弁護士に相談することで、事故後のトラブルの処理や治療費・慰謝料の増額が期待できます。保険会社の判断で勝手に治療を打ち切られた場合や、相手方が任意保険に加入しておらず自賠責基準での治療しか受け取れない場合には、弁護士に相談することで、トラブルを解決してくれます。

交通事故という肉体的・精神的負荷が高い時期に、被害者だけで示談交渉をはじめとするトラブルを解決することは難しいです。相手方や保険会社と交渉は、プロである弁護士に任せることで、被害者は治療に専念できるだけでなく、受け取れる金額が増えるというメリットもあるのです。

なお、とみおか整骨院では交通事故事件に強い弁護士との連携を行なっており、必要とあれば速やかに弁護士のご紹介をすることが可能です。ご自身の負担を減らしながら、安心して治療を行うためにも、ぜひご活用ください。

整骨院でも適切な方法を使えば自賠責保険を適用できます

一見、病院での治療以外に自賠責保険が適用されるイメージがつきづらいものですが、適切な方法で治療を進めていけば、整骨院でも自賠責保険で治療を受けられます。

整骨院で自賠責保険を適用させるためには保険会社の承諾を取る必要がありますが、この時主治医である整形外科の先生にも了承を得られることが理想です。「仕事の都合でどうしても整形外科には頻繁に通えない為整骨院への通院を認めてほしい」など、整骨院へ通院したい理由を添えて相談すると良いでしょう。

整骨院での治療を受けながら、整形外科に定期的に通院することで、完治が早まるだけでなく、後遺症が残ってしまった場合の慰謝料の請求もできます。

また、保険会社判断による治療の打ち切りや事故の示談交渉に備えて、弁護士に依頼するのも一つの手です。

交通事故の症状による痛みの緩和や早期の完治を目指したい方は、痛みの少ない交通事故治療を得意とするとみおか整骨院にお任せください。

交通事故で一番多く見られるむちうち治療をはじめとして、手技や物理療法などのさまざまな手法から、患者様の症状に合わせて適切にアプローチしていきます。

早朝・夜間の施術にも対応しているため、多忙な毎日を送っているものの治療も同時に行いたい方は、ぜひ一度ご来院ください。